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プラスチックはなぜ環境に悪いのか?

Eco

2 12月

きかっけは1本のDVDでした。’The Blue Planet Ⅱ’(「ブループラネットⅡ」)。BBCが手掛けたこの海洋生物や海洋汚染に関する超大作のドキュメンタリーを見て、私はプラスチック問題の深刻さに気付いたのです。

もともとイギリスでは大人気のシリーズだったこともあり、「ブループラネット」がきかっけで、イギリス社会のプラスチック問題に対する取り組みは急速に進みました。また、イギリスだけでなく、プラスチックを減らす運動が世界中で加速したと言われています。

しかし、そもそもなぜプラスチックがそこまで環境に悪いとされているのでしょうか?エコブログ、第一回目はプラスチックのそもそもの問題性について考えていきたいと思います。

プラスチックはなかなか分解されない

分解されないプラスチック

プラスチックの最大の問題は、このなかなか分解されないというところにあります。紙や食べ物は時間と共に腐ります。つまり、微生物によって比較的早く分解されていきますが、プラスチックは分解されるまでに最低でも400年かかると言われています。

ですから、プラスチックがこの地上に現れてからの約60年間、生産さたプラスチックは何一つ減っていないばかりか、どんどん増え続けているのです。 しかも、2000年以降に生産されたプラスチックがそのうち半分以上を占めているのです。

これは、処理方法の目途が立っていないものを後先考えずに生み出してきてしまった、という点で原発の抱えている問題と根本的に同じだと思いました。

リサイクルはたったの10%

「でも、プラスチックはリサイクルされているんでしょう?」と思う人がいると思います。私も実はそうでした。しかし、ナショナルジオグラフィックによると、91%のプラスチックはリサイクルされていないのです。

また、生産されるプラスチックのうち、50%はたった1回の使用で捨てられています。ほとんどのプラスチックはリサイクルされずに、ゴミとして埋められるか、焼却処分されているのです。

海洋生物への影響

今やプラスチックごみはエベレストの頂上から、地球上で最も深いと言われるマリアナ海溝の底にまであるのだそうです。中でも海に入り込んでしまったプラスチックの被害は深刻です。

風で飛ばされたり、ポイ捨てされたペットボトルやお菓子の袋などが川に入り、下流にいくにしたがってプラスチックごみは増えます。そして、最終的に海へ流れ込んでしまうのです。

大きなものは、クジラ、サメ、ウミガメ、アザラシなどが獲物と勘違いして誤飲してしまいます。また海鳥の90%がプラスチックを体内に取り込んでいるというデータもあります。

海洋プラスチックを誤飲して死んだ海鳥

誤飲されたプラスチックは、やはり分解されないという性質のために胃袋や腸内にとどまり続けます。そして、消化器官をふさいだり、プラスチックでいっぱいになったお腹には食べ物を取り込むスペースがなくなり、餓死するという痛ましいケースが後を絶ちません。また、プラスチックが魚のエラなどに絡まって死んでしまうことも多く報告されています(WWF)。

海洋プラスチックによって死んだ魚

・海に流れ込むプラスチックは毎年800万トン。
・毎年10万匹の海洋生物がプラスチックが原因で命を落としています。
・このままでは2050年までに魚の数よりプラスチックの数のほうが上回ると予測されています。

一度海に流れ込んでしまったプラスチックを回収するのは、簡単ではありません。特に日差しや海水、波によって分解されないまま小さくなって浮遊しているプラスチック(マイクロプラスチック)を回収するのは不可能に近いことです。マイクロプラスチックもまた、より小さな海洋生物の体内に蓄積され、性転換や死をもたらしています(The hidden micro-plastics in Britain’s seas)。

このような深刻な状況を受け、G7は海洋プラスチック汚染問題に取り組むべく「海洋プラスチック憲章」をまとめました(2018年)。しかし、日本とアメリカは署名を拒否しました。環境よりも目先の経済活動を優先する両国の姿勢が鮮明になったと言ってよいでしょう。

人間もその影響を免れない

しかし、人間だけそのプラスチック汚染の影響を免れるはずがありません。私たちは地球という同じ星のもとで暮らしているのですから。

WWFは、私たちは一人当たり毎週平均5gのプラスチックを体内に取り込んでいる、という非常にショッキングな研究結果を公表しました。これは、クレジットカード1枚分の重さに相当します。考えただけでも気持ちのいいものではありません。

クレジットカード1枚分のプラスチックを体内に取り込んでいる

90%は水から、残りの10%は塩、貝類、そしてビールなどから取り込んでいるとのこと。目に見えないレベルの小さなプラスチックです。

人体への影響はまだはっきりしていません。しかし、体内に蓄積されたプラスチックは生殖機能や、ガン細胞の発生などに影響を及ぼす可能性があるとみられています。

プラスチック環境汚染を減らすために

海洋に流れ込んだプラスチック

このような甚大なプラスチックの悪影響を知ると、悲観的になってしまう人もいるかもしれません。「エコ活動なんてやったってしょせん焼け石に水だよ」、と。

確かにプラスチックはなくならないと思います。ちょっと見渡すだけでも、私たちの生活がプラスチックで溢れていることに誰でも気付くことでしょう。プラスチックを一掃することは非現実的です。

しかし、このままのシステムでやっていけると思っている方がよほど「非現実的」と言えるのではないでしょうか?「エコ活動」は、一部の関心の高い人たちのものであってはなりません。全ての人が加わることが大事です。

・なるべくプラスチック製品を使わない努力をする。
・ゴミは必ずゴミ箱に入れる。
・リサイクル出来る物はリサイクルする。

これくらいのことは、誰にでも出来ること。特に、川やビーチに行く時は、持ち込んだプラスチックの管理にもっと気を配ることが大事です。

VegEcologyでは今後、ここからもう一歩踏み込んで、日常のなかでどのようにプラスチックを減らしていけるかを積極的に考えていきたいと思います。

最も多くの生物が暮らす海

海は、地球上でもっとも多くの生物が暮らしているところ。その海をプラスチックの「最終処分場」としてしまうには、あまりに代償が大きすぎるはずです。

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